市民の法律問題

市民の法律問題の紹介

私たちが,市民として生活したり仕事をしたりする上で,よく直面するであろう法律問題について,簡単ではあるが,ここではそのポイントについて情報提供していくことにしたい。

一昔前であれば,市民が直面する法律問題は,金銭貸借,不動産,労働,交通事故,親族,相続がらみの紛争と裁判(調停),執行手続及び刑事事件ぐらいであったろうか。もちろんこれらは今でも重要な問題であり,弁護士はその解決にあたるが,今はこのような問題の他に,消費者トラブル,ネットトラブル(含著作権)が市民を苦しめている。

ただ消費者トラブル,ネットトラブル(含著作権,個人情報)は,それまでの問題とは2桁も3桁も多く頻発する問題であって,弁護士が直接受任することは多くはない。役所を含む公的機関が関与して解決にあたろうとすることが多いであろう。弁護士としては,正確に問題を理解し,情報提供することが必要だ。非常に大雑把にいえば,消費者トラブルはすぐに対処することが重要であること,ネットトラブル(含著作権,個人情報)は,そこだけ取り上げてもあまりうまくいかないことを前提に,全体を見まわして解決をはかることが重要である。

以下の「市民の法律問題の諸相」では,今後,消費者トラブル,ネットトラブル,及び誰もが直面する可能性がある親族,相続問題を中心に,情報提供していきたい。

なお末尾に「参考になる実務書一冊」として,「必携 実務のための法律相談ハンドブック」」第一東京弁護士会全期旬和会編)を紹介する。

市民の法律問題の諸相

作成中

参考になる実務書一冊

参考になる実務書として,「必携 実務のための法律相談ハンドブック」(第一東京弁護士会全期旬和会編)を紹介したい。これはむしろ法律相談にあたる側を意識して書かれた本であるが,それだけに概ね細部まできちんと書かれているので,一般市民の方にとっても参考になるだろう。

目次

 

第1章 消費者問題

第1 消費者契約法に関する法律相談

【1】 不実告知による取消し 【2】 不利益事実の不告知、断定的判断の提供による取消し 【3】 不当条項

第2 特定商取引に関する法律・割賦販売法に関する法律相談

【4】 訪問販売とクーリング・オフ 【5】 クーリング・オフの権利行使期間 【6】 クーリング・オフとクレジット 【7】 訪問販売と過量販売解除権 【8】 特定継続的役務提供契約と中途解約権 第3 説明義務違反・適合性原則に関する法律相談 【9】 説明義務違反 【10】 適合性原則

第2章 交通事故

第1 事故直後から症状固定までの法律

【11】 賠償手続の流れ 【12】 物損事故と人損事故 【13】 交通事故と健康保険

第2 症状固定後、等級認定までの法律相談

【14】 等級認定 【15】 同一部位の等級認定

第3 等級認定後、示談までの法律相談

【16】 兼業主婦の休業損害 【17】異時共同不法行為 【18】人身傷害保険と搭乗者傷害保険 【19】労災保険と通勤災害

第4 裁判・調停とADR 【20】ADR等

第3章 債務整理

第1 方針決定段階における法律相談

【21】 相談時の聴取事項 【22】方針決定 【23】 家計状況の見直し【24】任意整理

第3 自己破産・個人再生に共通する法律相談

【25】破産・個人再生に要する費用と期間 【26】 退職金・生命保険の取扱い 【27】 住宅ローンの取扱い

第4 破産に関する法律相談

【28】 破産をしたときのリスク・デメリット 【29】 免責

第5 個人再生に関する法律相談 【30】 個人再生全般

第4章 債権回収

第1 債権の管理に関する法律相談

【31】 貸金と保証 【32】 消滅時効の成立 【33】 取引開始時の留意点

第2  請求・保全に関する法律相談

【34】債権回収の実践(保全手続等)【35】交渉による債権回収 【36】訴えの提起【37】債務名義の種類

第3 執行に関する法律相談

【38】 和解的な解決の合理性・留意点 【39】 金銭執行手続の概要 【40】 執行前の情報収集

第5章 労働

第1 労働契約に関する法律相談

【41】 採用に関する問題

第2 労働条件の変更に関する法律相談

【42】 労働条件変更の手段

第3 割増賃金の請求に関する法律相談

【43】 割増賃金の請求 【44】 割増賃金に関する争点

第4 人事権・セクハラ・パワハラに関する法律相談

【45】業務命令・懲戒処分を行う際の注意点 【45】セクハラ・パワハラの法的責任と防止措置

第5 退職・解雇に関する法律相談

【47】 退職後の問題 【48】 労働契約の終了に関する問題 【49】 解雇された労働者の取り得る手段

第6 労働審判に関する法律相談 【50】 労働紛争の解決手段 【51】 労働審判

第6章 不動産

第1 不動産の特定とその評価方法に関する法律相談

【52】 不動産の価値の調査

第2 不動産売買に関する法律相談

【53】 不動産売買における留意点 コラム   ○改正民法における「瑕疵担保責任」という用語の撤廃

第3 不動産賃貸借に関する法律相談

【54】 借地権譲渡に伴う名義書換料と条件変更承諾料 【55】 【56】賃料に関する諸問題 【57】無断転貸 【58】 正当事由及び立退料 【59】 騒音トラブル 【60】 賃貸借契約締結上の説明義務

第4 区分所有法に関する法律相談 【61】 管理費の滞納

第7章 知的財産

第1 知的財産権に関する法律相談

【62】 知的財産全般に関わる相談 コラム   ○オープン&クローズ戦略 【63】 特許権 【64】 実用新案権 コラム   ○特許法の文献 コラム   ○特許庁ウェブサイト 【65】 意匠権 【66】 商標権 【67】 著作権

第2 不正競争防止法に関する法律相談

【68】不正競争防止法全般に関する法留津相談【69】表示混同惹起・署名表示冒用周知【79】営業秘密

第3 ユーザーデータに関する法律相談

【71】 ユーザーのデータと知的財産権 コラム   ○データの所有権の可能性

第8章 親族

第1 離婚に関する法律相談

【72】 離婚の準備 【73】 有責配偶者からの離婚請求 【74】 不貞行為 【75】 財産分与 【76】 婚姻費用 【77】 養育費 【78】 氏

第2 親権に関する法律相談

【79】 親権の定め方 【80】面会交流

第3 内縁に関する法律相談

【81】 内縁解消と財産分与

第9 相続

第1 遺言の作成に関する法律相談

【82】 遺言の方式 【83】 相続させる旨の遺言 【84】 遺言書の開封・検認 【85】 信託

第2 遺産分割等に関する法律相談

【86】 戸籍の収集 コラム   ○法定相続情報証明制度 【87】 特別受益・寄与分 【88】 遺産分割の対象となる相続財産の範囲 【89】 遺産分割の裁判手続

第3 遺留分減殺請求に関する法律相談

【90】 遺留分額の算定 【91】 遺留分減殺請求権の行使

第10章 IT(インターネット)

第1 発信者情報開示請求に関する法律相談

【92】 発信者情報開示請求の相手方 【93】 発信者情報開示請求の手続 【94】 発信者情報開示請求に対する意見照会書

第2 削除請求等に関する法律相談

【95】 削除請求の手続 【96】 個人の誹謗中傷に対する慰謝料請求 【97】 削除請求の対象

第3 インターネット上の取引に関する法律相談

【98】 電子契約の注意点 【99】 利用規約の契約への組込み 【100】 ネットオークションの注意点 【101】 仮想通貨の取引の注意点

第4 インターネット上の犯罪行為に関する法律相談 【102】 私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律 【103】 不正アクセス禁止法

第11章 税務

第1 不動産売買に関する法律・税務相談

【104】 個人の土地・建物の売買 【105】 法人の土地・建物の売買

第2 不動産賃貸に関する法律・税務

【106】 土地の賃貸借

第3 会社関係の法律・税務相談

【107】 株式の譲渡、配当、相続 【108】 会社の取引関係(欠損金)

第4 損害賠償等に関する法律・税務相談

【109】 損害賠償 【110】 相続・遺贈 【111】 離婚・財産分与 【112】 遺留分減殺請求と経営承継円滑化法 【113】 取引先の倒産・再生、子会社の特別清算

第12章 刑事

第1 捜査段階における刑事弁護に関する法律相談

【114】刑事手続の流れ 【115】被疑者の権利 【116】不起訴に向けた弁護活動 【117】 告訴

第2 公判段階における刑事弁護に関する法律相談

【118】 保釈 【119】 証拠提出方法 【120】 裁判員裁判 【121】 証拠調べ請求に対する意見 【122】 自白の証拠能力 【123】 情状弁護 【124】 一部執行猶予

第3 不服申立てに関する法律相談

【125】不服申立て