環境:自然・人工物・情報

問題の所在-「環境:自然・人工物・情報」の問題を解決する

「環境:自然・人工物・情報」は,人と組織が活動する場及びその対象であると共に,それ自体が活動する主体ともなるという位置付けだが,扱う領域は広大であり,文科系の私の手に余るし,下手をするとここに埋没してしまう。私たちが考えるべきことは,人と組織の問題を解決するために,自然・人工物・情報をどのように制御,利用するかであるが,人と組織の活動から自然(生態系)を保全するという問題もある。これは「世界:複雑な問題群」で扱おう。

「環境:自然・人工物・情報」各論

概要

自然:宇宙・地球・生命・生態系

➀宇宙の誕生を出発点として,エネルギー,物質,情報と地球の誕生を考え(「宇宙・地球」),②地球の誕生を出発点として,自然,生命,生態系,人類を考えよう(「生命・生態系」)。➀は,天文学,物理学,化学等をメインとし,②は生物学(進化・遺伝学),人類学,医学等がメインになる。

人工物・テクノロジー

③更にこれらを理解することを基盤として,人はどのような科学技術(テクノロジー)によって「人工物」を作り上げてきたか,その問題は何か,今後テクノロジーは,コンピューター技術のもとでどのように発展するかという問題を,「人工物・テクノロジー」として考える。

情報・サイバー空間

情報は,「情報・サイバー空間」とし,「情報総論」,「情報法と判例」,「サイバー空間の病理と対応」で構成する。

この記事ではなく,「環境:自然・人工物・情報の続き」に掲載する。

「自然」と「人工物」

本来,これらの各分野及びそのつながりについて詳細な検討をすべきであるし,これまでに目を通した本も多いのであるが,すぐには手に余るので,まず,次の考察1では,最近目を通した基礎的な本を紹介し,考察2では,当面,この分野のごく一部であるが,私が特に好きで注目すべきだと思う本の一部について書名だけを挙げることとしたい。

なお「環境」と「世界」を俯瞰するのが「ビッグヒストリー」であるがこれは別途検討する(「138億年!!」参照)。

考察1-自然と人工物を知る

自然とテクノロジーを知るには,まず中学,高校レベルの「教科書」に目を通すのもよいが(ブルーバックスに「新しい高校の…教科書」シリーズ(Amazonにリンク)や,「発展コラム式中学の理科の教科書」シリーズ(Amazonにリンク)がある。),ここでは理科が苦手な大人向けに雑多な知識を集めたより読みやすい「入門書」を紹介する。

そのような本はたくさんあるだろうが,たまたま私が最近購入したというだけだが「もう一度学びたい科学」(Amazonにリンク)からはじめてみよう。PART.1の「科学の大原理・大法則」は何とか分かるかな。PART.2の「ニュースがわかる科学の基本」の「生命の科学」,「気象の科学」,「エネルギーと環境の科学」,「宇宙の科学」だけでは全く物足りない。

まず1点目に「化学」分野はまったく抜けているので,ここは私の本棚にあった「ぼくらは「化学」のおかげで生きている」(著者:齋藤勝裕)(Amazonにリンク)でカバーすることにしよう。実際私たちの生活では「物理」はテクノロジーとして商品に封じ込められているので商品の使用法さえ分かればよいことが多いが,私のような「化学音痴」は,身の回りの物質のこと,食品のこと,生物の体のこと等々,なかなか理解するのが困難だ。炭素と水素が分かればまあいいか。

2点目に生命の歴史もない。そこで「系統樹をさかのぼって見えてくる進化の歴史 僕たちの祖先を探す15億年の旅」」(著者:長谷川政美 )(Amazonにリンク)の写真と曼陀羅図を楽しもう。同書のホモサピエンス代表は,著者のお孫さんだ。もっとも,同書は,真正細菌,古細菌ドメインには触れられておらず,最初の分岐は「シャクナゲとヒトの共通祖先」からだ。それについては,「たたかう植物 仁義なき生存戦略 」(著者:稲垣栄洋)(Amazonにリンク)の「植物vs.病原菌」に「トコンドリアと共生した生物の一部が,次にシアノバクテリアと共生して葉緑体を手に入れた。こうして,ミトコンドリアのみを持つ動物と,ミトコンドリアに加えて葉緑体を持つ植物が誕生したのである」とあり,イメージしやすい。もっともこの本の内容は豊富であり,植物,いや生命を理解するためにぜひとも一読すべきであるので追って紹介しよう(ただ類書は多い。)。

3点目に「地球の歴史,自然」もまったく不十分だ。これについては「地球とは何か 人類の未来を切り開く地球科学」(著者:鎌田 浩毅)(Amazonにリンク)が,まだ速読しただけだが,網羅的でよさそうだ。ただ過去の地震歴から,」2020年から2030年にかけて「関東中央圏での直下型地震」,「南海トラフ巨大大地震」が起こる可能性があるとしていて衝撃的だが,どうなんだろう。もう少し読み込んでみよう。

さて,以上に加えて「眠れなくなるほど面白い図解物理の話」(著者:長澤 光晴)(Amazonにリンク) ,「眠れなくなるほど面白い図解科学の大理論」(著者:大宮 信光 )(Amazonにリンク) には,もう少し突っ込んだ内容が記述されており,これらに親しみ,科学全体を通観できれば,しろうと科学者の端くれになれよう(なおこのシリーズには,化学,生物,宇宙等もあるが,内容,レベルはまちまちのようだ。)。

考察2-自然と人工物の本あれこれ

(自然:宇宙・地球・生命・生態系)

  • 「137億年の物語~宇宙が始まってから今日までの全歴史」(著者:クリストファー・ ロイド)(Amazonにリンク
  • 「ドーキンス博士が教える「世界の秘密」」(著者:リチャード・ドーキンス)(Amazonにリンク
  • 「宇宙からいかにヒトは生まれたか-偶然と必然の138億年史」(著者:更科 功)(Amazonにリンク
  • 「宇宙が始まる前には何があったのか?」(著者:ローレンス・クラウス)(Amazonにリンク
  • 「偉大なる宇宙の物語-なぜ私たちはここにいるのか?」(著者:ローレンス・クラウス)(Amazonにリンク
  • 「情報と秩序-原子から経済までを動かす根本原理を求めて」(著者:セザー・ヒダルゴ)(Amazonにリンク)(Why Information Grows: The Evolution of Order, from Atoms to Economies by Cesar Hidalgo)
  • 「物理学は世界をどこまで解明できるか-真理を探求する科学全史」(著者:マルセロ・グライサー)(Amazonにリンク)(The Island of Knowledge: The Limits of Science and the Search for Meaning by Marcelo Gleiser)
  • 「炭素文明論-「元素の王者」が歴史を動かす」(著者:佐藤 健太郎)(Amazonにリンク
  • 「生物はなぜ誕生したのか-生命の起源と進化の最新科学」(著者:ピーター・ウォード)(Amazonにリンク
  • 「生命,エネルギー,進化」(著者:ニック・レーン)(Amazonにリンク

(人工物・テクノロジー)

  • 「50(フィフティ) いまの経済をつくったモノ」(著者:ティム・ハーフォード)(Amazonにリンク
  • 「世界をつくった6つの革命の物語-新・人類進化史」(著者:スティーブン・ジョンソン)(Amazonにリンク
  • 「世界を変えた6つの「気晴らし」の物語 新・人類進化史Ⅱ」(スティーブン・ジョンソン)(Amazonにリンク
  • 「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」(著者:ルイス・ダートネル)(Amazonにリンク)(The Knowledge: How to Rebuild our World from Scratch by Lewis Dartnell)
  • 「「ものづくり」の科学史-世界を変えた《標準革命》」(著者: 橋本毅彦)(Amazonにリンク
  • 「インフォーメーション-情報技術の人類史」(著者:ジェイムズ グリック)(Amazonにリンク
  • 「IT全史-情報技術の250年を読む 」(著者:中野明)(Amazonにリンク
  • 「テクニウム-テクノロジーはどこへ向かうのか?」(著者:ケヴィン・ケリー)(Amazonにリンク)(What Technology Wants by Kevin Kelly)
  • 「<インターネット>の次に来るもの-未来を決める12の法則」(著者:ケヴィン・ケリー)(Amazonにリンク
  • 「拡張の世紀-テクノロジーによる破壊と創造」(著者:ブレット・キング)(Amazonにリンク
  • 「雑学科学読本-身のまわりのすごい技術大百科」(著者:涌井良幸)(Amazonにリンク

情報

「情報」は,独立した固定ページとし,便宜,下位項目(下位メニュー)の「環境の続き:情報」に掲載します。