「人:生活と行動」各論の続き
「人の続き:行動」は,「人:生活と行動」のうち,「人類・人体」,「生活」に続く,「行動」の部分を掲載する。ただし,現時点では(2019年4月),ほとんど何冊かの本を紹介しているだけである,
行動
人の行動を,「総論」と「行動各論」に分け,「総論」では,「「こころ」と行動の基礎」,「行動と習慣」等を検討する。
「行動各論」は,暫定的ではあるが,「つながり」,「文化」,「仕事」,「学習と趣味-新しいことを身につける」に分けて検討する。
「行動」を検討する目的は,人の行動の変革によって,個人の問題のみならず,企業,政府,環境,世界の問題を解決することにある。目標は大きい
総論
<コメント>
人の行動は,習慣的なものか,そうではないか,そして,速い思考,遅い思考のどちらに基づくかに大別することができる。問題は,現状と目標のギャップを解消(問題解決)するために,遅い思考に基づいて悪い習慣行動をよい方向に是正する,あるいはよい習慣行動や非習慣行動を実行することができるである。
ただし,複雑な問題について,後者を実行しようとしても何がよい非習慣行動かはすぐには分からないし,両者とも実行する「報酬」が近いか,遠いかという問題もある。
これだけでも,二重過程論,報酬系の問題,習慣行動,行動学等の知見が必要であることが分かり,しかもその関係はねじれている。
ただ頭を抱えても仕方がないので,遅い思考に基づいて何がよい非習慣行動が分からなければ,煩雑系,複雑系の問題と見做し,解決を専門家やAI等の推論機能に委ねる方向を考え,実行すること,遅い思考に基づいて悪い習慣行動をよい方向に是正するためには,行動分析学や報酬系の知見を利用すること,それが面倒であれば,エイヤァと実行することだろう。
「こころ」と行動の基礎
すべての問題の出発点であるといえる「「こころ」と行動の基礎」について次の7冊の本を紹介する記事を作成している。いずれも重要な本であるが,全体として整合性が取れているかといえば,疑問である。基礎に置くべきは2であろうか。
- 「入門! 進化生物学-ダーウィンからDNAが拓く新世界へ」(著者: 小原嘉明)
- 「「こころ」はいかにして生まれるのか」(著者:櫻井 武)
- 「哲学入門」(著者:戸田山和久)
- 「意思決定の心理学-脳とこころの傾向と対策」(著者:阿部修士)
- 「進化教育学入門 動物行動学から見た学習」(著者: 小林朋道)
- 「行動の基礎」(著者:小野 浩一)
- 「〔エッセンシャル版〕行動経済学」(著者:ミシェル バデリ)
行動
行動については,もう少し詳しく検討する必要がある。行動分析学,行動経済学,動物行動学,進化心理学等が対象となる。
習慣
日常生活において適切に行動するということは,要するに良い行動を習慣化し,悪い行動の習慣をなくすということである。「…学」ではなく,もう少しプラクティカルな観点から「習慣」を身に付けようとする試みも多い。この分野もいろいろな本がある。確かに「習慣」化するということは,難しいともいえるが,あまり問題を複雑にしない方がいいともいえる。
<検討すべき何冊かの本>
- 「やり抜く人の9つの習慣 -コロンビア大学の成功の科学」(著者:ハイディ・グラント・ハルバーソン)(Amazonにリンク・本の森の紹介)
- 「習慣の力-The Power of Habit」(著者:チャールズ・デュヒッグ)(Amazonにリンク)
- 「スマート・チェンジ-悪い習慣を良い習慣に作り変える5つの戦略」(著者:アート・マークマン)(Amazonにリンク)
- 「良い習慣、悪い習慣-世界No.1の心理学ブロガーが明かすあなたの行動を変えるための方法」(著者:ジェレミー・ディーン)(Amazonにリンク)
- 「自分を変える1つの習慣」(著者:ロリー・バーデン)(Amazonにリンク)
行動各論
つながり
ここでは行動各論(文化・仕事等)の前提として,ネットも含め,人との「つながり」が何創造するかを考えよう。鳥居市議2冊だけ紹介する。追って紹介する。
<検討すべき何冊かの本>
- 「つながり-社会的ネットワークの驚くべき力」(著者:ニコラス・A・クリスタキス他)(Amazonにリンク)
- 「経済は「予想外のつながり」で動く」(著者:著者:ポール・オームロッド)(Amazonにリンク)
文化
文化をより詳細にいえば,「芸術・芸能・文化等」である。「宗教」も含めて良いだろう。人の世界とのつながりの表現である。
私は若いころは,文学好きだった。古今の著名な小説はほとんど読んだだろう(百名山完登もそうだが,つぶすのが好きななのだ。)。日本では俳諧,石川淳,阿部昭が好きだった。しかしだんだん「物語」が耐えられなくなって,久しく読んでいないが,今ではどうだろう。
そういえば,このサイトにはほとんど「文化」の記事はない。次くらいかな。充実させよう。
仕事
ここで「仕事」とは,他人との分業による価値創造を考えており,そのための知識・能力の獲得と生産性の向上を目指す活動とまとめることができよう。
とりあえず,「仕事論」と「PC・IT・AI技法」に分けて考えている「PC・IT・AI技法」は,別途作成済みである。
「仕事論」は,追って紹介する。
学習と趣味-新しいことを身につける
新しいことを身につけるための,方法総論,学習論,及び趣味について検討しよう。
方法総論
行動が,その場限りではなく,新しい何かの形として身につくことはとても楽しい。多くの分野があるだろうが,その具体的な分野内容は追ってということにして,ここでは,その方法を論じた2冊の本を紹介しよう
<検討すべき何冊かの本>
- 「上達の法則-効率のよい努力を科学する」(著者:岡本浩一)(Amazonにリンク)
- 「たいていのことは20時間で習得できる-忙しい人のための超速スキル獲得術」(著者:ジョシュ カウフマン)(Amazonにリンク)
学習論
学習論も,汗牛充棟だが,ここでは何点かを挙げよう。
<検討すべき何冊かの本>
- 「勉強法の科学-心理学から学習を探る」(著者:市川 伸一)(Amazonにリンク)
- 「Learn Better」(著者:アーリック・ボーザー)(Amazonにリンク)
- Learn Better: Mastering the Skills for Success in Life, Business, and School, or How to Become an Expert in Just About Anything by Ulrich Bose
- 「脳が認める勉強法」(著者:ベネディクト・キャリー)(Amazonにリンク)
- How We Learn: Throw out the rule book and unlock your brain’s potential by Benedict Carey
- 「使える脳の鍛え方 成功する学習の科学」(著者:ピーター・ブラウン, ヘンリー・ローディガー, マーク・マクダニエル)(Amazonにリンク)
- Make it stick by Peter C. Brown
- 「リファクタリング・ウェットウェア -達人プログラマーの思考法と学習法 」(著者:Andy Hunt)(Amazonにリンク)
- 「勉強の技術 すべての努力を成果に変える科学的学習の極意」(著者:児玉 光雄)(Amazonにリンク)
- 「本を読む本」(著者:J・モーティマー・アドラー )(Amazonにリンク)
- 「読書の技法」(著者:佐藤 優)(Amazonにリンク)