問題の所在-「人:生活と行動」の問題を解決する
「人の生活と行動」に関わる問題を解決することは,人々が健康で充実した(家族)生活を送り,価値ある行動(文化や仕事等)を実行・創造するための障害を解き放つことであろう。したがって,ここには多様な問題が含まれる。
この項目を,「人類・人体」,「生活」,「行動」に分類し,更にそれぞれの項目を細分類して検討する。まずこの3項目の内容について概観する。
人類・人体
この項目の前提となる,人が類人猿から分岐し,どのような過程を経て道具,火,こころ,言語等々を獲得し,農業革命を経て文明を作り上げたのかという「人類」史,及び人が生活・行動する基盤となるハードウエア・ソフトウエアである「人体」とはどのようなものかを取り上げて検討しよう。ここでは,というより人に関する考察の全体を通じて,人類の「進化的適応」という観点はとても重要である。
生活
主題である「人の生活」の内容を,「生活:健康と家族」とした。
そして「健康」について,その総論にあたる「健康と病気」を検討し,各論として健康であるために実行すべき「食動考休」,及びそのような中で誰もが迎える「老」を検討する。
「健康と病気」について理解することは重要ではあるが,細部に振り回される傾向がある。絶えず「進化的適応」という観点からとらえ直すようにしたいと考えている。
私たちが日常的に実行するもっとも重要な課題は「食動考休」であるが,現代の「食動考休」は,狩猟採集生活時代のそれから大きく変容し,危機的状況を迎えている。「食動考休」を考える場合,その変容を視野に入れることが重要である。「老」は,早めに対応を考えるのが大事そうだ。
また人の生活にとって「家族」が重要であることはいうまでもないが,現代の「家族」はこれまた危機的な問題をはらんでいる。
行動
次に「人の行動」を,「総論」と「行動各論」に分け,「総論」では,「「こころ」と行動の基礎」,「行動論」,「習慣」等を検討する。
「行動各論」は,暫定的ではあるが,「つながり」,「文化」,「仕事」,「学習と趣味-新しいことを身につける」に分けて検討しよう。
「行動」を検討する目的は,人の行動の変革によって,個人の問題のみならず,企業,政府,環境,世界の問題を解決することにある。目標は大きい。
「人:生活と行動」のポイント
ところで人の生活と行動は,進化論(生殖,生存に有利な形質が自然選択される)を基礎において,その変容として考えるべきである。ただ人の生活と行動の根底に,性と食があるとしても,人はいつもそれに振り回されているわけではない。人は,進化の過程で偶然獲得した「こころ」,「推論」を動員して,健康で充実した(家族)生活を求め,多様な行動である「つながり」,「文化」,「仕事」,「新しいこと」を求め,問題解決と創造に立ち向かっているのである。
「人:生活と行動」各論
以下,「人:生活と行動」について,具体的に検討していくが,今のところ(2019年4月)記述のスタイルは特に定まっていない。最低限,その項目についての若干の<コメント>に加え,<検討すべき何冊かの本>と,すでに私が作成した<この項目に関係する記事>があれば,その記事にリンクさせようと考えている。
<この項目に関連する記事>については,早期に,全項目について作成したい。以上は,企業・政府・環境・世界の各項目についても同様である。
人類・人体
人類
<コメント>
人が類人猿から分岐し,どのような過程を経て道具,火,こころ,言語等々を獲得して農業革命を経て文明を作り上げたのかという「人類」史を取り上げる。農業革命以後の展開は,主に「世界」の「歴史」で取り上げることになる。また「「こころ」と行動の基礎」については,「行動」の「総論」で検討する。
<検討すべき何冊かの本>
この項目については,次々と面白い本が出ていて,ともすると迷路をさまようような気にさえなる。
- 「サピエンス異変-新たな時代「人新世」の衝撃」(著者:ヴァイバー・クリガン=リード)(Amazonにリンク)
- 「サピエンス全史 上下 -文明の構造と人類の幸福」(著者:ユヴァル・ノア・ハラリ)(Amazonにリンク)
- 「心の進化を解明する-バクテリアからバッハへ―」(著者:ダニエル・C・デネット)(Amazonにリンク)
- 「タコの心身問題-頭足類から考える意識の起源」(著者:ピーター・ゴドフリー=スミス)(Amazonにリンク)
- 「進化の意外な順序-感情、意識、創造性と文化の起源」(著者:アントニオ・ダマシオ)(Amazonにリンク)
<この項目に関連する記事>
すこし前になるが,人類史については「人類史という視点」という記事を作成したことがあるので,ここではまずそれを紹介しておく。
この記事では次の4冊を紹介しておいた。
- 「繁栄-明日を切り拓くための人類10万年史」(The Rational Optimist:How prosperity evolves by Matt Ridley)(Amazonにリンク)
- 「銃・病原菌・鉄-1万2000年にわたる「人類史の謎」」(GUNS,CERMS,AND ATEEL:The Fates of Human Societies by Jared Diamond)(Amazonにリンク)
- 「グローバリゼーション-人類5万年のドラマ」(Bound Together:How Traders, Preachers, Adventurers, and Warriors Shaped Globalization by Nayan Chanda)(Amazonにリンク上巻)(Amazonにリンク下巻)
- 「殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?」(THE COMPANY OF STRANGERS:A Natural History of Economic Life by Paul Seabright)(Amazonにリンク )
人体
<コメント>
人の生活と行動の基盤となるハードウエア・ソフトウエアである「人体」とはどのようなものかについての問題である。理解するためには,科学的な知識を要する本もある。「「こころ」と行動の基礎」については,「行動」の「総論」で検討する。
<検討すべき何冊かの本>
- 「人体600万年史 科学が明かす進化・健康・疾病 上下」(著者:ダニエル・E・リーバーマン)(Amazonにリンク上巻)(Amazonにリンク下巻)
- 「人体はこうしてつくられる―ひとつの細胞から始まったわたしたち」(著者:ジェイミー・A・デイヴィス)(Amazonにリンク)
- 「新しい人体の教科書 上下」(著者:山科 正平)(Amazonにリンク)
- 「「代謝」がわかれば身体がわかる」(著者;大平万里)(Amazonにリンク)
を挙げておこう。
<この項目に関連する記事>
未作成
生活:健康と家族
健康
健康と病気
<コメント>
健康と病気についての全貌をよく理解するためには,健康・医療に関わる本や資料を十分に検討する必要があるが,私は一時期「健康アプリ」を作成しようとしたことがあるので,ある程度関連する本を読み込んでいるので,順次整理していきたい。
<検討すべき何冊かの本>
次のような本を検討すると,参考になるであろう。
- 「健康・老化・寿命-人といのちの文化誌」(著者:黒木登志夫)(Amazonにリンク)
- 「果糖中毒-19億人が太り過ぎの世界はどのように生まれたのか?」 (著者:ロバート・H・ラスティグ )(Amazonにリンク)
- 「一流の頭脳(」著者:アンダース・ハンセン)(Amazonにリンク)
- 「最強の健康法【ベスト・パフォーマンス編】 / 世界レベルの名医の「本音」を全部まとめてみた」(著者:ムーギー・キム)(Amazonにリンク)
- 「最強の健康法 【病気にならない最先端科学編】世界レベルの名医の「本音」を全部まとめてみた」( 著者:ムーギー・キム)(Amazonにリンク)
- 「ジエンド・オブ・イルネス」(著者:デイビッド B エイガス)(Amazonにリンク)
- 「元気で長生きするための、とても簡単な習慣」(著者:デイビッド B エイガス)(Amazonにリンク)
- 「人間と動物の病気を一緒にみる: 医療を変える汎動物学の発想」(著者:バーバラ・N・ホロウィッツ他)(Amazonにリンク)
- 「進化から見た病気-「ダーウィン医学」のすすめ」(著者: 栃内新)(Amazonにリンク)
- 「ペンタゴン式 目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる」(著者:カイゾン・コーテ)(Amazonにリンク)
<この項目に関連する記事>
いまのところ,
- 健康に生きるためのお薦め3書プラスα
- 自分の健康は自分で守る」
- 元気で長生きするための、とても簡単な習慣」を読む
- 「最強の健康法」を読む
- 痩せるために肥満のメカニズムを知る
- 高血糖症への途から逃れるために
食動考休
健康であるためには,毎日の食動考休を適切に運用する必要がある。ここでなすべきことは,「健康になりたい」という「思い」を,できるだけ容易に「実現できる」スキームを創りだすことであるが,その内容を具体化するにあたって,科学的でなければならない。
以下,食動考休に分けて検討するが,食動考休の「全体に関連する記事」として次の記事を挙げておく。作成時にはまだ「休」が含まれていなかった。
食
食については,「多様なものを,新鮮なうちに(特に野菜・果実),腹八分で」,という以上になすべきことはないであろう。検討すべき本として,
「食事のせいで、死なないために[合本版]」(著者:マイケル・グレガー)(Amazonにリンク)
を挙げておこう。
動
動(運動)は,有酸素運動(エアロビクス),筋肉トレーニング,ストレッチを万遍なくこなすことだが,これではやりきれないので,簡易な運動+ウオーキング・ランニング,あるいは「多動」でもいいだろう。私は,スポーツクラブのジャグジーの「水中歩行」はほぼ定期的に行ってきた。今は,朝のジョギングに挑んでおり,そろそろ習慣として定着しそうだ。これについて,
「「スロージョギングで人生が変わる」を読む」を紹介した。
これがつらい人,つらい時期,あるいは体調をよくしたいときは,次項の簡易ヨガがいいだろう。
休
考は後回しにして,休を考える。休は,体の弛緩,瞑想及び睡眠である。これらに一番いいのは,簡易なヨガだと思う。山田いずみさんの「椅子ヨガ」(NHK まる得マガジン 誰でも椅子ヨガ いつでもどこでも体をリセット 2018年 4月/5月 )(Amazonにリンク)や,崎田ミナさんも「ずぼらヨガ」(自律神経どこでもリセット! ずぼらヨガ)(Amazonにリンク)がいい。
考
考は,様々な分野の基礎となることだからとても重要であるし,その範囲は,広狭様々に設定できる。
最初はここにいろいろと盛り込もうと思っていたのだが,人の食動考休というレベルで考えた場合,発明から数千年,読む習慣が生まれて数百年の文字を前提とする「考」をここに入れることは不適切で,動と休に挟まれた「考」,すなわち,文字誕生以前の「脳」の機能に関連する日常生活の動と運動,瞑想等をここに入れ,「学習」は「行動各論」の「学習と趣味-新しいことを身に付ける」で検討することにした。
ただ「脳」についても,いるいろなところで問題になるので当然重なるし,どういう観点から何を取り上げるかについて整理できていないので,当面ということで次の本を挙げておこう。
- 「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」」(著者:櫻井 武)(Amazonにリンク)
- 「脳・心・人工知能-数理で脳を解き明かす」(著者:甘利俊一)(Amazonにリンク)
- 「脳の誕生-発生・発達・進化の謎を解く 」(著者:大隅典子)(Amazonにリンク)
- 「一流の頭脳 」(著者;アンダース・ハンセン)(Amazonにリンク)
- 「脳が冴える15の習慣-記憶・集中・思考力を高める」(著者:築山 節)(Amazonにリンク)
- 「バカはなおせる 脳を鍛える習慣、悪くする習慣」(著者:久保田 競)(Amazonにリンク)
- 「もっとバカはなおせる 最新脳科学で頭が良くなる、才能が目覚める、長生き健康になる」(著者:久保田 競)(Amazonにリンク)
- 「脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方」(著者:レイティ,ジョン J., ヘイガーマン,エリック)(Amazonにリンク)
- 「スマート・シンキング -記憶の質を高め、必要なときにとり出す思考の技術」(著者:アート・マークマン)(Amazonにリンク)
- 「ペンタゴン式 目標達成の技術 一生へこたれない自分をつくる」(著者:カイゾン・コーテ)(Amazonにリンク)
老
誰もが避けることのできない老については,私も含め,ほとんどの人が老いを迎えて初めてじたばたするということが多い。これについては「老いに向かう日々」という記事を作成した。
あと,老いを迎える人にとって,大きなストレスとなる法律問題について,「高齢者の法律問題」という記事を早急に作成したい。
家族
家族についても,ほとんど手つかずだが,「社会学入門-社会とのかかわり方」(著者:筒井 淳也 , 前田 泰樹 )(Amazonにリンク)を挙げておく。内容は,「人と「社会」のかかわり方 /出生/学ぶ・教える/働く/結婚・家族/病い・老い/死/科学・学問 /「社会」と人とのかかわり方」という章立てたが,その中心にあるのは家族である。
また霊長類から「家族」を考察する「人類の社会性の進化」(著者:山極寿一)(Amazonにリンク)も興味深い。
「孫の力 誰もしたことのない観察の記録」(著者:島泰三)(Amazonにリンク)という本があって,「ニホンザルやアイアイの生態を研究してきた研究者が、その手法でみずからとその孫を観察した貴重な記録」とあるが,私には孫自慢の本に思える。私も含め,すべてのジジババが,孫自慢をするという生態は興味深い。
行動
「行動」は,独立した固定ページとし,便宜,下位項目(下位メニュー)の「人の続き:行動」に掲載します。